京都新聞社 2012年2月17日 朝刊 24面


復興願う観音図像33枚制作 
宮城の出開帳へ

清水寺や六波羅蜜寺(京都市東山区)など、関西を中心とした観音信仰の霊場でつくる「西国三十三所札所会」(会長・高木亮享青岸渡寺山主)は16日、東日本大震災の犠牲者慰霊と復興祈願のため制作した33枚の本尊の図像を下京区のホテルで披露した。3月6〜8日に宮城県利府町の県総合運動公園総合体育館で行う、出開帳(でがいちょう)で並べる。
 出開帳は、寺院の外で本尊などを拝む機会を設ける行事。同会は過去にも関東大震災の犠牲者や戦没者の慰霊などのため催した。
 今回の図像は仏絵師の藤野正観さん=京都市西京区=の原画をもとに、画像データを拡大して掛け軸にした。観音像には鮮やかな彩色が施され、札所の番号と寺院名が記されている。会場には巡礼エリアを設け、図像の下に各寺院の砂を置き「お砂踏み」もできるようにする。
 同会副会長の掃部光昭・善峯寺住職は「被災された方が少しでも癒やしを感じられるよう祈りたい」と話した。

※記事中の画像がモノクロだった為、京都新聞ネット版より収集貼り付け合成しています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120216-00000021-kyt-l26