北国新聞 2007/11/08
http://www.hokkoku.co.jp/news/HT20071109401.htm
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◎親鸞の妻・恵信尼の生涯描く 金沢の西念寺に絵伝
絵伝は縦一メートル九十四センチ、幅九十五センチで、大きく五つの段に区切られ、結婚前から親鸞の死を知るまでの計八つの場面が描かれている。同寺の女性門徒十四人の寄付を受け、西道住職が今年二月、京都市在住の仏画専門の絵師、藤野正観氏に制作を依頼した。 西道住職によると、西本願寺(京都市)に恵信尼が書いた十通の手紙が残っているほかは詳細な史料が無く、絵伝はこの手紙を参考にして描かれた。西道住職は「夫親鸞を『との』と呼び、生涯尊敬していた人物。絵伝をきっかけに仏教界で禁じられていた妻帯を堂々と行った親鸞聖人にも親しみを持ってほしい」としている。 同寺は今後、毎年の報恩講で、所蔵する親鸞の絵伝とともに掲示する。十二日には披露法要が行われる。 ◆恵信尼 晩年を過ごしたとされる新潟県上越市の「ゑしんの里記念館」などによると、1182(寿永元)年に越後の豪族の家に生まれ、結婚後、流罪となった夫親鸞を支えたとされる。高い教養を持っていたとも言われ、1268(文永5)年、当時としては珍しく長寿の87歳で没したらしい。 |